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STEP5
ここでは、経審の点数を左右する各勘定科目について、その科目の金額を上げる(下げる)為には、普段からどのような経営を心がければよいのか、を具体的に紹介したいと思います。
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【貸借対照表】
□ 受取手形を少なく → 売上金回収は現金で。
□ 支払手形を多く → 支払は現金ではなく手形で。
□ 完成工事未収入金を少なく → 売上金回収を早く。 回収率をUP。
□ 工事未払金を多く → 支払はなるべく遅く。
□ 未成工事支出金を少なく → 期末の仕掛工事を少なく。
□ 材料貯蔵品を少なく → 期末には材料を使い切る。 棚卸資産を減らす。
□ 未成工事受入金を多く → 前渡金、内金を受取る。
□ 貸倒引当金を多く → ある程度、貸倒分を想定しておく。
□ 固定資産を少なく → 土地・建物などが自社名義だと、それだけでかなり大
きな固定資産となってしまい、経審の点数が下がる要因に。(賃貸の方が有利)
同様に、重機なども必要以上に購入しない。これもリースの方が有利。
減価償却費は多い方がよいので、償却できるものはどんどん償却。
□ 負債合計を少なく → 借入金を減らす。(なお、新経審では短期借入金と長期
借入金の区別はなくなった。)
□ 利益剰余金を多く → 毎年利益を上げて、繰越利益を増やしていく。
□ 純資産合計(自己資本)を多く → 自己資本を上げる一番の方法は増資。
□ 負債資産合計(総資本)を少なく → 負債(借入金)を減らす。
※ ただし、受取手形、完成工事未収入金、未成工事支出金、材料貯蔵品は
「増減額」:(基準決算の額)−(基準決算直近の審査基準日の額)である
ので、単純に少なければよい、と言うものではない。少なくしすぎると、次期
の「増加額」が大きくなるため、来期はマイナス要因として働く。
※ 同様に、貸倒引当金、支払手形、工事未払金、未成工事受入金は単純に
多ければよいと言うものではない。多くしすぎると、次期の「減少額」
が大き
くなってマイナス要因として働く。
【損益計算書】
□ 売上高は分子にも分母にも出てくるので、ここでは「一概にどちらとも言えない」と
しているが、経営規模評価申請では売上高(完工高)は大きいほど良く、基本的に
は売上は多い方がよいと言える。
□ 売上総利益、経常利益とも多い方がよい → 利益率を上げる。経費削減。
□ 減価償却は多い方がよい → 帳簿上は経費がかかることとなるが、実際に現金
が出て行くわけではない。将来の経費の前倒し。
□ 受取利息は多く、支払利息は少なく → 貸付金を増やし、借入金を減らす。
特に、新経審では「借入金」の額は非常に大きなマイナス要因となるので、常に
意識 しておく必要があります。
【注 意】 ※重要※
上記は、あくまでも単なる「目安」に過ぎません。例えば、固定資産は少なく、減価
償却は多い方がよいからと言って、何でもかんでも償却すると、利益率が下がって
結局点数が下がる、と言うようなことも考えられます。
その他の科目も同様で、「どの科目をいくらにすれば、点数がどうなる」というような
ことは、詳細なシミュレーションで実際に計算してみなければ分かりません。
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東はりま総合法務
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